リスさん「あ〜、今月も合わない!」
テーブルの上にレシートを広げながら、リスさんが頭を抱えています。
ニャンコさん「どうしたの?」
ニャンコさんがのぞき込みました。
リスさん「家計簿だよ。ちゃんと全部入力してるはずなのに、また金額が合わないんだ」
ニャンコさん「へえ。そんなにきっちりつけてるんだ」
リスさん「当たり前だよ。食費でしょ、日用品でしょ、それから……あれ? このレシートのこれはどっちだ?」
リスさんは、またレシートとにらめっこ。
ニャンコさん「ねえ、リスさん」
リスさん「ん?」
ニャンコさん「家計簿、そんなにきっちりつける意味って何?」
リスさん「え?」
リスさんの手が止まりました。
リスさん「だって家計簿だよ? ちゃんとつけないとダメじゃないの?」
ニャンコさん「何のために?」
リスさん「何のためって……お金を管理するため?」
ニャンコさん「じゃあ、リスさんは何を管理したいの?」
リスさん「え?」
ニャンコさん「お金を貯めたいの? 食費にいくら使ってるか知りたいの? それとも、毎月何に使ってるか全部把握したいの?」
リスさん「…………」
リスさん、考え込んでしまいました。
ニャンコさん「家計簿をつけることが目的になってない?」
リスさん「そう言われると……何のためにつけてるんだろう」
ニャンコさん「私はね、自分が知りたいことだけわかればいいと思ってるよ」
私が知りたいのは、家計簿の収支ではありません
わが家では、マネーフォワードに銀行口座やカード、証券口座などを連携しています。
だから、今月どのくらい使ったのかはざっくり確認できます。
でも、「収入-支出=今月の収支」という数字は、ほとんど見ていません。
わが家のお給料日は15日。
しかも、お給料は銀行振込ではなく現金でもらいます。
もらった現金はすぐに全部銀行へ入れるわけではなく、口座の残高やこれからのカードの引き落とし額を確認して、必要な口座へ必要な分を入れます。
忙しければ、入金するのが翌月になることもあります。
そうすると、家計簿上では収入が少ない月があったり、反対に何か月分かをまとめて入金して、収入が多く見える月があったりします。
リスさん「それなら、毎月の黒字赤字を見ても実際の暮らしとは合わないね」
ニャンコさん「そう。だから私はそこを見てないの」
家計簿の数字をきれいに合わせることが、私の目的ではないからです。
投資のお金も「使ったお金」とはちょっと違う
わが家では、NISAやiDeCoにも毎月お金を出しています。
もちろん、口座から現金は減ります。
でも、生活して消えてしまったお金とは少し意味が違います。
リスさん「投資した分は資産として残ってるもんね」
ニャンコさん「そう。だから支出の合計だけ見て、多かった少なかったとは考えないよ」
今月どのくらい生活に使ったのかな?と思ったときには、こうした投資分を除いてざっくり見る程度。
私にはそれで十分です。
私が見たいのは「今、全部でどのくらいある?」
私がマネーフォワードを使う一番の理由は、家計簿を1円単位で完成させるためではありません。
知りたいのは、
「今、わが家の資産ってざっくりどのくらいあるんだろう?」
ということ。
銀行の預金。
家にある現金。
投資信託。
それぞれ別の場所にあるお金を、一つずつ頭の中で覚えておくのは大変です。
でも連携しておけば、全体の現在地を確認できます。
リスさん「じゃあ、小銭が昨日より300円減ってても?」
ニャンコさん「そこは見てないよ」
リスさん「生活費のポーチに今いくら入ってるかは?」
ニャンコさん「それも進行形では入れてない」
リスさん「かなりざっくりだね」
ニャンコさん「うん。私が知りたいことじゃないから」
レシートを細かく分けるのもやめました
以前は私も、もう少し細かく家計簿をつけてみようと思ったことがあります。
レシートを見ながら、
これは肉。
これは魚。
これは日用品。
そんなふうに分けてみました。
でも途中で思いました。
「これを分けて、私は何を知りたいんだろう?」
食費の中で肉にいくら使ったかを知ったところで、必要なら来月も肉は買います。
魚も食べたいから買います。
必要な食材を買って、家族で食べて、おいしかった。
冷蔵庫の食材を大量に無駄にしているわけでもありません。
だったら私の場合、そこまで細かく分類する意味はありませんでした。
もちろん、食費を減らしたくて「何にいくら使っているのか知りたい」という人なら、細かく分ける意味があると思います。
大事なのは、細かくつけるか、ざっくりつけるかではなく、
「その数字を知って、どうしたいのか」
なのだと思います。
生活費だって毎月同じじゃない
わが家では、毎月だいたいの生活費を決めています。
でも、毎月ぴったり同じ金額を使うわけではありません。
お米を買う月。
調味料をまとめて補充する月。
お弁当用のストックが減って、一気に買い足す月。
家族が長く家にいる月。
年末年始のように、いつもより食費がかかる月。
当然、凸凹があります。
リスさん「今月余ったらどうするの?」
ニャンコさん「そのまま翌月に繰り越すよ」
今月余ったのは、先月買った在庫を使っていたからかもしれません。
反対に来月は、お米や調味料、お弁当用のストックをまとめて買うかもしれません。
だから余った月はそのまま翌月へ繰り越して、出費が多い月に使います。
1か月だけ切り取って、
「今月はこれだけで暮らせたから、来月も同じ金額で大丈夫」
とは考えません。
正確な食費を出すことも、私には必要ありません
正確な食費を知ろうと思えば、もっと細かく管理することもできます。
月初めに家にある食品を確認して、買ったものを全部記録して、月をまたいで残った在庫まで計算する。
そうすれば、かなり正確な数字が出るのかもしれません。
リスさん「やらないの?」
ニャンコさん「うん。私はその数字を知っても、特にやることがないから」
食費を減らすことが目的なら、調べる意味はあります。
でも私の場合は、必要なものを買って、家族で食べて、無駄なく使えているかの方が大事。
だから、正確な食費を出すためだけの作業はしません。
家計簿をつける前に「何を知りたい?」を考える
話を聞き終わったリスさんが、テーブルいっぱいのレシートを見ました。
リスさん「じゃあニャンコさん、家計簿は細かくつけない方がいいってこと?」
ニャンコさん「違うよ」
リスさん「違うの?」
ニャンコさん「リスさんが何を知りたいかによるよ」
お金を貯めたい。
食費を減らしたい。
何に使っているのかわからないから把握したい。
資産全体が増えているか知りたい。
目的が違えば、見る数字も違います。
ニャンコさん「じゃあリスさんは、家計簿をつけて何をしたいの?」
リスさん「うーん……」
ニャンコさん「そこが決まったら、必要なところだけつければいいんじゃない?」
家計簿を細かくつけることが悪いわけではありません。
ざっくり管理することが正解でもありません。
大切なのは、
「私は何のために家計簿をつけるんだろう?」
を最初に考えること。
私の場合は、1円単位の収支を合わせることではなく、わが家のお金の現在地をざっくり把握することでした。
だから、必要なところは見る。
必要のないところは追いかけない。
リスさん「なんか、家計簿を完成させることが目的になってたかも」
ニャンコさん「じゃあまず、何を知りたいか考えてみようか」
リスさんはレシートを置いて、今度は家計簿ではなく、自分のお金について考え始めました。
家計簿をつけている皆さんも、
「私は何のために家計簿をつけているんだろう?」
と、今一度考えてみるのもいいかもしれません。
何を知りたいかによって、必要な家計簿のつけ方は変わると思います。
ここまで細かく管理しなくても、私の知りたいことがわかればいいや。
そんなふうに、一度家計簿のつけ方を見直してみるのもいいかもしれません。
自分に必要なことがわかっているなら、ざっくり家計簿でも、それはそれでいいのだと思います。
家計管理の方法をもっと具体化して私の管理ルールを冒頭で示して

